新株予約権を行使するとはどういう意味ですか

(株主となる時期等)
第二百八十二条 新株予約権を行使した新株予約権者は、当該新株予約権を行使した日に、当該新株予約権の目的である株式の株主となる。

新株予約権を行使した新株予約権者は
当該新株予約権を行使した日に

株主になるみたいですが、行使した予約権者は行使した日にって同じ文言繰り返しているだけですよね。。。
行使をするって具体的にどういうことなんでしょうか。。。

(新株予約権の行使)
第二百八十条 新株予約権の行使は、次に掲げる事項を明らかにしてしなければならない。
一 その行使に係る新株予約権の内容及び数
二 新株予約権を行使する日

(新株予約権の行使に際しての払込み)
第二百八十一条 金銭を新株予約権の行使に際してする出資の目的とするときは、新株予約権者は、前条第一項第二号の日に、株式会社が定めた銀行等の払込みの取扱いの場所において、その行使に係る新株予約権についての第二百三十六条第一項第二号の価額の全額を払い込まなければならない。

行使するっていう意思表示なんでしょうか。その際に払込は必須なのか、後からでもいいのでしょうか。

282条2項
新株予約権を行使した新株予約権者であって第二百八十六条の二第一項各号に掲げる者に該当するものは、当該各号に定める支払若しくは給付又は第二百八十六条の三第一項の規定による支払がされた後でなければ、第二百八十六条の二第一項各号の払込み又は給付が仮装された新株予約権の目的である株式について、株主の権利を行使することができない。

所謂見せ金の場合はちゃんと支払ってから株主の権利行使ができるとあるので(ということは一応株主ですか?)、やはり払込必須かとおもいきや

令和2〔第18問〕(配点:2)
新株予約権に関する次の1から5までの各記述のうち,正しいものを2個選びなさい。(解答欄
は,[№18],[№19]順不同)
1.株式会社は,取得条項付新株予約権をその取得条項に基づき取得する場合を除き,自己の新
株予約権を取得することができない。
2.株式会社が募集事項として募集新株予約権の払込金額及び払込期日を定めたときは,募集新
株予約権の割当てを受けた申込者は,払込期日に,払込みをした募集新株予約権の新株予約
権者となる。
3.株式会社は,その有する自己の新株予約権を行使することができない。
4.新株予約権を行使した新株予約権者は,当該新株予約権を行使した日に,当該新株予約権の
目的である株式の株主となる。
5.新株予約権者は,新株予約権の発行の無効の訴えを提起することができない。

正しいのは3と4なので払い込まなくても良さそうです。とは言え、行使という事自体に払込が含まれていたら結局払込必須なわけで、やはり行使するとは何なのか、意思表示だけでいいのか?ということになりますよね。
また、あくまで株主となるのは行使した日だが、株主と株主としての権利行使を分けて考える会社法のスタンスだと権利行使にはいずれにしろ払込必須とも言えそうですね。

会社は自己の新株予約権を自由に取得できるが行使する事はできないという。
280条6項 株式会社は、自己新株予約権を行使することができない。

(新株予約権者となる日)
第二百四十五条 次の各号に掲げる者は、割当日に、当該各号に定める募集新株予約権の新株予約権者となる。
一 申込者 株式会社の割り当てた募集新株予約権
二 第二百四十四条第一項の契約により募集新株予約権の総数を引き受けた者 その者が引き受けた募集新株予約権

新株予約権発行の無効の訴えなんかわざわざ規定があるのかと
829条1項3号にありました
が、原告については規定がないような、
834条 被告についての規定がありました
四 新株予約権の発行の無効の訴え 新株予約権の発行をした株式会社 
て、あたりまえやないかい(笑)

新株予約権の行使そのものに払込は必須ではないが、新株予約権の取得に払込を要する場合は払い込みをしないと新株予約権の行使ができない

新株予約権と引換えにする金銭の払込みと、払込み期日までに払込みをしなかった場合

まず、新株予約権についての払い込みといっても

①新株予約権を取得する対価としての払い込み
②新株予約権を行使して株式を取得する対価としての払い込み

がある
①の払い込みをしなかった場合は
「払込みの期日が割当日よりも後の場合は、当該払込みをしたかどうかに関わらず新株予約権者となることができます。」
「払込みの期日または(払込みの期日を定めなかった場合は)新株予約権の行使期間の前日までに払込みをしなかった新株予約権者は、当該新株予約権を行使することができなくなるとされています(会社法第246条3項)」

結局新株予約権の取得について払い込みを要するとした場合に、払い込みがなされないと新株予約権の行使ができなくなる。
新株予約権の取得について払い込みを要しない場合もあるためこのように分かりにくくなっていると思われるが、払い込みが必要な場合であっても払込自体は新株予約権の取得そのものの条件にはなっていないのが更に分かりにくくしている。

つまり新株予約権の行使そのものに払込は必須ではないが、新株予約権の取得に払込を要する場合は払い込みをしないと新株予約権の行使ができない

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