九州新幹線西九州ルート JR九州古宮社長「フル規格で佐賀駅通るルートを」
本来はそれが望ましいのだけと、佐賀県が反対している以上、国かJRか長崎県が佐賀県分を負担しないとね。要するに今の整備新幹線のスキームを変えないといけない。北陸新幹線敦賀以南もこのスキームのせいで停滞してるし、そろそろ整備新幹線法を改正すべきでは。法律じゃなくて政府・与党合意ね。
(予定線を追加・削除するなら法改定ですが。)
整備新幹線の建設で地元の同意云々いわれますが、あれは法律では規定されていないもよう。
全国新幹線鉄道整備法
整備新幹線の取扱いについて政府与党合意
三 、今後の整備に当たっては、与党三党の申し入れ(別紙)に基づき、以下により決定することとする。
(一) 政府及び与党からなる検討委員会において、整備区間ごとに、収支採算性の見通し、受益の範囲を限度としたJRの貸付料等の負担、用地確保の見通し、並行在来線の経営分離についての沿線地方公共団体の同意の取付け、JRの同意等基本条件が整えられていることを確認した上で、工事実施計画の認可申請等の手続きの進捗状況等の所要の要件を総合的に勘案して、優先順位を決定し、その順位に従い着工するとともに事業費の配分を行う。
「沿線地方公共団体の同意の取付け」を確認した上で、工事実施計画の認可申請等の手続きの進捗状況等の所要の要件を総合的に勘案して、優先順位を決定し、その順位に従い着工するとともに事業費の配分を行う
とありますね。
地元の同意がなければ工事実施計画の認可申請等が出来ないわけではなく、あくまで地元の同意は優先順位を決定し、その順位に従い着工するとともに事業費の配分を行うための要件とみたほうがいいようです。
同意がなければ建設できないわけではなく、既に建設することは計画として存在し、それに予算がつくかどうかが結局キモなわけで、法律だけからみれば着工できるものと思われます。
ただ、政府と与党間の合意によれば地元の同意がなければ予算をつける事ができないとも読めますが、これはあくまで政府と与党の合意であって、法律に同意が必要とか、或いはそのように読める法律の条文があるわけではない(多分)ので一般的な行政訴訟などでも地元の同意がないから建設着工は違法だ!などと提訴しても棄却されそうですね。
もっとも、法的には問題ないとしてもでは政府与党合意は一体なんだったのかとして政治の信頼性が問題視されることは否めません。
諫早湾の開門訴訟などではそれこそ政治主導で問題解決にあたるべきところを司法の隙を縫うようなテクニカルな戦略で問題を先送りにして自然消滅を狙っていますから猶更でしょう。